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以前に眼鏡をお作り頂いたT様が紹介してくれた奥様のお話です。

『これまで何度か眼鏡を作ったもののしっくり見えるものが無かった』

『遠近は足元がゆがんで見えるのが怖くてすぐに使わなくなってしまった』

検査前に伺ったお話ではこういったことをおっしゃっていました。

裸眼でもそれなりに視力が出ていたため、これまでずっと眼鏡なしでの生活をされてきたそうです。

眼の状態を見させて頂くと右目に強めの乱視、左目のかなり強めの乱視が入っているのが特徴的でした。

球面度数(近視や遠視の度数)に比べて乱視はしっかりと矯正すると違和感の原因になる可能性が高く、レンズ交換を避けるために弱めの矯正で済まされることが珍しくありません。

ただ、単純に乱視を低矯正にしてしまうと視力が出にくくなるため、それを補う目的で近視の度数を強くすることがあります。

これがくせ者でして…(^^;)

遠近に代表される累進レンズは下記の図のように「遠方用度数」から「近方用度数」にかけて徐々に度数が変化していきます。

そして、一枚のレンズに様々な度数が組み込まれている関係上、レンズの両端にどうしても「ゆれ・ゆがみ部分」が発生します。

「遠方用度数」と「近方用度数」の差が大きいほど、この「ゆれ・ゆがみ部分」は大きくなり足元などの見え方の怖さに繋がるのです。

おそらくですが、T様の奥様が以前にお作りした遠近両用の眼鏡は乱視を弱矯正にした分だけ「遠方用度数」が強くなり、その結果として「遠方用度数」と「近方用度数」の差が大きくなってしまっていたのではないかと思われます。

試しに乱視をしっかりと矯正し「遠方用度数」を最低限に抑えた状態で遠近の見え方を体験して頂いたところ、以前に感じたような足元の怖さはほとんどないとのことでした。

遠近などの累進レンズを使いこなせるようになるかは個人差もありますが、それ以上に度数の設定をどのようにするかがとても重要となります。

これまで遠近で失敗したという方も見え方のお試しができるのでお気軽にご来店ください(^^)

また、『ささいな事だし、聞きづらいな…』といったことでも大歓迎ですので、何でもお尋ねくださいね!

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