斜視や強度の遠視などを抱えたお子さんはそのままにしておくと弱視(視力の発達が障害されておきた低視力、眼鏡で矯正しても充分な視力が得られない)と言われる状態になってしまいます。
このような弱視になることを防ぐための治療用眼鏡を作成する場合は補助金が給付されるのですが、お客様の中にはご存じない方もいらしたので共有しておきたいと思います。
※自治体によって細かい点が異なるため詳細はお住いの市役所にお尋ねください
子どもなら何歳でも対象になるの?
9歳未満の被扶養者であることが必要です。
視機能の発達は9歳ごろまでに終わりを迎えると言われており、治療の効果が見込めるのは9歳未満ということで、このような制限が設けられています。
弱視の治療は始めるのが早ければ早いほど効果が高くなるため、弱視になるリスクを早期に発見することが重要となります。
眼鏡なら何でも対象になるの?
眼科医により以下の治療が必要と判断され、処方された場合に限り補助の対象となります。
- 弱視
- 斜視
- 先天性の白内障術後など
単なる遠視や近視の眼鏡の作成では対象外となるためご注意ください。
いくらまで補助してもらえるの?
38,902円(令和元年9月30日までに購入した場合は38,461円)を上限に下記の割合で補助されます。
- 未就学児:費用の8割
- 小学生(9歳未満):費用の7割
なお、補助の上限額を超えた分については自己負担となります。
例)令和元年10月1日 50,000円の未就学児用の眼鏡を購入した場合
50,000円×0.8=40,000円
となりますが、補助の上限額は38,902円であるため、
40,000円ー38,902円=1,098円
は自己負担となります。(費用の2割と合わせて、最終的な負担額は11,098円です)
眼鏡を作り直した時も補助対象になるの?
下記に示す一定期間を経過していれば、補助対象となります。
- 5歳未満:前回の作成日から1年以上
- 5歳以上:前回の作成日から2年以上
5歳未満の方が経過による目の状態の変化が大きいため、短い期間での作り直しが認められています。
必要な書類は何があるの?
以下の3つが必要となります。
- 治療が必要となる旨の証明書(眼鏡の作成指示書)※検査結果の書類も添付してもらう
- 宛名がお子さんになっている領収書 ※但し書きには「弱視治療用」と明記してもらう
- 療養費支給申請書 ※ご加入の保険より発行してもらう
作成指示書と領収書が揃ったら、療養費支給申請書に必要事項を記入し加入保険機関を通じて提出します。
後日「支給決定通知書等」が加入保険機関より発送されるため、必ず受け取ってください。
最後に
弱視の治療はいかに早く治療を開始するかが重要です。
きちんと治療を受けずに過ごしてしまうと充分な視力が得られなくなるため、職業の選択など色々な場面で制約を受けてしまう可能性があります。
そうならないためにも補助制度を利用して、子どもの可能性は最大限伸ばしてあげたいですね。