人間の眼は本来遠くを見ることを想定した作りになっており、近くを見ることには大なり小なりのストレスが発生します。
先日いらしたH様は両目で視力1.5と遠くを見る分には問題はなく、近くを見る際もピントを合わせることが出来ていました。
これだけを聞くと『遠くも近くも見えるなんてうらやましい…』なんて思う老眼世代の方もいらっしゃるかもしれません。
確かにH様は遠くも近くも見えています。
ただし、近くを見る際はパッと見てピントが合うわけではなく、じわ~っと徐々にピントが合ってくるという特徴を持っていました。
近くを見る際には毛様体筋という筋肉を収縮させて水晶体(目の中にあるレンズ)の厚みを変えることで手元にピントを合わせるのですが、H様はこの毛様体筋のコントロールが苦手だったのです。
長い目で見ればこのコントロールが無理なくできるようにトレーニングをするのが理想ではあります。
ただ今回は眼精疲労が大きく溜まっている状態でしたので、まずは目のストレスを減らすことを最優先した度数設定の眼鏡をご提案しました。
経過を見て必要なトレーニングもご提案できればと思っています。
一般的な商品とは異なり、お渡ししたらおしまいではなく、むしろそこから関係が始まるのが眼鏡です。
長い目で見て個々人に最適なご提案をさせていただくことを重視しておりますので、お困りごとや少しでも気になることがありましたらお気軽にご相談くださいね。