『これまで作った眼鏡も見えることは見えるんですけど疲れてしまって…』
そう訴えるSさまは眼精疲労でお悩みでした。
さっそく簡易的な測定をしたところ、大きめの外斜位があることが分かりました。
外斜位というのは「リラックス(目を閉じているときなど)すると目が外にずれた状態になること」で、このずれが生じていることで物を見る際に大きなストレスを感じてしまう場合があります。
そこで、『もしかして若いころから近くを見るのが苦手ではありませんでしたか?』と聞くと、『言われてみれば昔から近くを見ると疲れやすかったり、本を読むのが苦手でした!』とのお言葉。
外斜位があるから問題が発生する、という単純な理屈ではないのですが、少なくともSさまにとっては視覚に大きな影響を及ぼしているようでした。
見たいものに視線を合わせて維持する、そのことがSさまには大きな負担となっていたというわけです。
ですので、もちろん視線を維持したうえで文字を追ったり、その内容を理解・記憶するのは大変なことでした。
また、自力で補正するには大きなずれであったため、片方の目には抑制(目から入った情報が脳まで届いていない状態)があり、両目の使い方がアンバランスな状態に。
ただただ目が疲れるという自覚しかなかったSさまは、気づかぬうちに自身の疲労になっていた原因が何だったのか腑に落ちたようでした。
これまでこの大変な状態で頑張っていたことを思うと、もっと早く出会ってお力になれていれば…というのが残念です。
その後の詳しい検査でどのぐらいのずれがあるのか、どの程度の矯正が必要かを探っていき、最終的にご提案した度数で見ること自体のストレスが減ることを感じて頂けました。
S様、せめてこれからの視生活を少しでもより良いものにできるよう頑張りたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします!