先日いらしたI様は長年パーキンソン病を患っている方で、複視でお困りでした。
病院で症状を訴えても、目に病的な原因があるわけではなかったため、対処をしてもらうことは難しかったとのこと。。
さっそく目を見させていただくと外斜位(目を閉じるなどリラックスした状態のときに目が外側にずれる)と上下斜位(左右の目が上下にずれる)をお持ちでした。
対象物を見る際には目の筋肉を使ってずれを補正する必要があるのですが、ずれが補正しきれずに複視が発生している状態だったので、補正をサポートする度数を提案することに。
その度数で見え方を確認してもらうと、
『これなら趣味の読書などもまた楽しめそうです』
と見やすさを実感していただくことができました。
パーキンソン病についてこれまで全くの無知だったのですが、少し調べてみたところ、大まかには脳が体をコントロールすることが難しくなる病気を指すそうです。
この病気と複視の関連については現代の医療では分かっていませんが、少なくともI様の視生活の改善にはお役に立てそうなのが何よりでした。
脳に不具合を生じるということは、脳の出先機関と言われる目に影響を与えても不思議ではないと思いますが、これらの検証についてはお医者様にお願いするしかありません。
早くこの方面についての研究が進み、有効な対策が明らかになることを願います。