先日常連さんのS様からご相談があった事例です。
結論から申し上げますと、片目だけの白内障手術をする場合は術後の両目の度数差やその影響について先生としっかり認識を合わせることが大事ですよ!というお話です。
その方は片目にだけ白内障が発生し、手術を先生に勧められたとのことでした。
白内障手術では白く濁った水晶体を取り除き、その代わりに眼内レンズを入れることになるのですが、ここで重要になるのが眼内レンズの度数設定です。
両目同時の手術であればこの点が問題になることは多くありません。
ただ、片目だけの場合は手術をしない方の目の度数をしっかりと考慮に入れる必要があります。
度数設定にはおおまかには以下のパターンがあるのですが、もし1や2を選択する際は手術をしない方の目の度数と大きな差(目安としては2.00以上の差)がつかないかをお医者さんにしっかりと確認してください。
- 正視(眼鏡無しでも最高視力が出る状態)
- 弱い近視(遠くは多少ぼやける。初期の老眼であれば老眼鏡無しでも手元が見える状態。)
- もう片方と同じ程度の近視
S様の場合は強度の近視であることから、1や2を選択してしまうと、もう片方の目の度数の差が大きくなりすぎてしまい、不等像視(※)になる恐れがありました。
※網膜に映る物の大きさの差が大きく開いてしまい、左右で見た映像を1つの映像として認識する事が難しくなる状態。疲れや不快感が伴うことが多い。
どの程度までの度数差を許容できるかは個人差がかなり大きいため、ここは慎重に決める必要があります。
お医者さんと相談する際は視力だけではなく、度数差についてもしっかりと相談して認識合わせをすることをおすすめいたします。
S様にはこういったことを踏まえてお医者さんとよく相談頂くようにお願いしました。
不等像視(左右の目で物の大きさが違って見える状態)を疑似的に体験することもできますので、気になる方はお気軽にご相談ください。
万が一で不等像視になってしまっても特殊なレンズである程度矯正は出来ますので、そういった方のご相談もお待ちしております。