Pocket

眼鏡をかけることによるメリットは何だと思いますか、という質問をされたらどう答えますか?

「視力が上がることだと思います」

ほとんどの人はこんな風に答えるのではないでしょうか。

他にもいくつもメリットはありますが、来店されるお客様にも同様の質問をしてみると、ぱっと頭に浮かぶのは視力が上がる=良く見えるようになる、ということが多いようです。

実際に、近視の人(日本人の3分の1を占めます)の場合は眼鏡をかければ裸眼よりも当然視力は上がるため、そういった印象を持つことは不思議ではありません。

ところが、遠視の人の場合は必ずしも眼鏡をかけてすぐに視力が上がるわけではありません。

「え?眼鏡をかけているのに!?」

と驚く人もいるかもしれませんが、こういった事が遠視の人には起こりうるのです。

遠視の人の大変なところは、起きている間は常にピントの調節を行っている緊張状態が継続する点にあります。(例えるなら常に背伸びをして立っているような状態です。検査事例については「眉間がいらいらする」をご参照ください。)

遠視用の眼鏡をかけるとこの緊張を緩めてもピントが合うようになるのですが、裸眼の状態で過ごしてきた時間が長いほど緊張状態でいることが習慣として強く脳に刻み込まれてしまっています。

その結果、眼鏡をかけた状態でも無意識にピント調節を行ってしまい、むしろ裸眼の状態よりも遠くがぼけて見えるようになってしまうのです。

こういったことが遠視の場合は珍しくないため、当店では検査やお渡しの際には「最初は手元用の眼鏡を作ったつもりでいてください。緊張が徐々に抜けてくれば遠くも見えてくるようになります。」という言葉をかけるようにしています。

このような場合に限らず、見え方でお困りの方は遠慮なくご相談くださいね。

 

Pocket