羽村市からお越しになったお客さまで、「見え方に特に困っていることはない」とおっしゃる方がいらっしゃいました。
ご本人としては、何か不調があって来店されたわけではなかったのです。
ところが、細かく測定を進めていくと、両目の視線合わせに大きなストレスがかかっている状態であることがわかりました。
「困っていない」というご本人の実感と、検査でわかった目の状態には、はっきりとした差がありました。
「困っていない」は、負担がないことの証明にはなりません
見え方の不調というと、「二重に見える」「頭痛がする」「目が疲れる」といったわかりやすい自覚症状を思い浮かべる方が多いと思います。
ですが、目の負担は必ずしも自覚症状として表面化するとは限りません。
今回のケースがまさにそうでした。ご本人は困っていないと感じていましたが、実際には目が常にがんばって視線を合わせ続けている状態だったのです。
外斜位とは——リラックス時に視線が少し外を向く個性
検査でわかったのは、「外斜位(がいしゃい)」という状態でした。
外斜位とは、病気ではなく、目をリラックスさせたときに、視線が少しだけ外側に向いてしまう個性のことです。
普段は脳と目の筋肉が無意識にこのズレを補正し、両目の視線を一つにまとめています。この補正が常に働き続けることで、視線合わせにエネルギーを使い続けている状態になります。
気づけなかった2つの理由
理由① 外斜位そのものは病気ではない
外斜位は多くの方に見られる個性であり、それ自体が病気ではありません。見た目にもわかりにくく、健康診断などで指摘されることもまずありません。そのため、視線合わせの負担が生じていても、本人はもちろん周囲も気づきにくいのです。
理由② 元の眼鏡の度数が弱めだった
お使いだった眼鏡は、度数がかなり弱め(低矯正)になっており、視界全体がぼやけた状態でした。視界がぼやけていると、そもそも「物がわずかに二重に見えている」ということ自体に気づきにくくなります。ピントが合っていないぼやけと、視線のズレによる二重の見え方が重なり、どちらの影響か区別がつかなかったのです。
この2つが重なったことで、ご本人は「特に困っていない」と感じながらも、実際には視線合わせに大きな負担がかかり続けている、という状態になっていました。
プリズムでの改善——左右の景色が一つにまとまる感覚
視線合わせをサポートする「プリズム」という度数を眼鏡に入れることで、脳と目の筋肉が担っていた補正の負担を、レンズ側で肩代わりすることができます。
今回のケースでは、プリズムを入れて見え方を確認していただいたところ、その場でハッキリと改善を実感していただけました。
左右の目で見ていた景色が綺麗に一つにまとまり、スッキリ見えるという感覚は、視線合わせの負担が軽くなったことの表れです。
自覚だけでなく、客観的なチェックが大切な理由
今回のご相談で改めて感じたのは、自覚症状の有無だけで目の状態を判断することの難しさです。
「困っていない」という感覚はとても大切な情報ですが、それだけがすべてではありません。
特に、度数の弱い眼鏡をお使いの場合、視界全体がぼやけているために、視線のズレによる違和感がその中に埋もれてしまうことがあります。自覚と客観的な検査の両方を組み合わせることで、初めて見えてくる負担があるのです。
こんな方は一度確認してみませんか
- 特に困っていないが、なんとなく目が疲れやすい気がする
- 今の眼鏡の度数が弱めだと感じている、または長年見直していない
- 視界全体がぼんやりしていて、はっきりした自覚症状として説明しにくい
- 視力検査では「問題なし」と言われたことがある
- 一日の終わりに、なんとなく目の奥が重く感じる
眼鏡処まどかでの対応
眼鏡処まどかでは、「困っていない」というお言葉も大切にしながら、両眼視機能検査によって外斜位の有無・方向・量を客観的な数値として確認しています。
度数だけでなく、両目の視線合わせの状態まで丁寧に測定することで、自覚しにくい負担も見つけることができます。
視線のズレが見つかった場合は、プリズムレンズによって視線合わせの負担を軽減するご提案をしています。度数を適切に見直すことも、視界のぼやけによる見落としを防ぐうえで大切なポイントです。
八王子の眼鏡処まどかでは、予約優先制で一人ひとりの見え方に向き合っています。「相談だけでも」「今の眼鏡を見てほしい」という方もお気軽にどうぞ。

