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先日いらしたI様は以前から病院で処方されたプリズム入りの眼鏡をかけていたのですが、必要なプリズム度数よりも弱めに設定されていました。

なぜそうなってしまったのか?

それは、一般的にレンズに組み込むことのできるプリズム度数は両目合わせて6プリズムが限界と言われているのですが、I様に必要な度数はそれを大きく超えていたのが理由です。(レンズに以下のようなフレネル膜というフィルムを貼り付けることで強度のプリズムにも対応可能なのですが、透明度が大きく落ちてしまうため実用性はいまいちになってしまうのが難点です)

I様もこのフレネル膜を提案されたそうですが、透明度が落ちるのは避けたかったためフレネル膜の使用は泣く泣く諦めたそうです。

僕はここまでのお話を聞いてやるせない気持ちになりました。

実は一般的に言われている限界よりもずっと強度のプリズムレンズを作成することが近年になって可能となったのですが、そのことについて病院や眼鏡店ではほとんど認識されておりません。

正確な情報がそれを必要としている方にきちんと届いていない現状に強いもどかしさを感じるのです。

全ての方の力になれる訳ではないですが、レンズメーカー様の日々の努力によりこれまでよりも対応できる幅は着実に広がっております。

病院や他の眼鏡店様で『これ以上のプリズムは作成不可です』と言われてしまった方も一度ご相談頂ければと思います。

強度のプリズム眼鏡に適したフレームのご提案なども含めて対応させていただきます。

拡散力が無いに等しいこのブログですが、どうか1人でも多くの人にこの情報が届くことを願っております。

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